意外とはやく闇になじみ、とてもデリケートな体験だったので、取り急ぎメモメモ。
・だんだん暗い部屋に行くときは闇が重い。完全に暗くなった瞬間は鼻の穴にまで闇が入ってきたみたいなむあっとした圧迫感。でも闇の中で声を出すうちになじんできた。ダイビングでボートエントリーしたときにまず息を吐く、みたいなもんかな。
・白杖、はじめはなじめない気がするが、すぐに慣れる。
・急にtwitterで合流してくれたewokちゃんと、20歳代と見受けられる女子2人、計4名が視覚障害者のガイドさんに導かれる。うまがあったからか、すぐにチームがうまく働く。一般に女性の方が闇への適応がスムーズらしい。このチームに男性/年配/中学生/背が高い人/無口な人が混じっていたら、どんなだったんだろう。
・闇の中でボールを転がすと、ちゃんとステレオサウンドで聞こえる。
・だんだん音の反響で空間の広さや壁の近さがわかってきたような気もする。声の方向に行くのは 意外とすんなりできた。
・天井に頭や顔をぶつけるのではないかと心配。
・日頃からクライミングで土や落ち葉の上を歩いているからか、なじみ深い触感。
・座るのが意外とあたふたする。
・人工物に当たると、本能的に角を触って寸法把握をしようとした自分。こたつ幅とか絨毯の角とか。
・こたつがすごく安心する。簡単に爆睡しそうだ。というか夢の中なのか起きているのかだんだん境目があいまいになる。風呂の中みたいな気分にもなるし。妙に安心。
・闇の中で手回しオルゴールを回すのはすごく面白い。
・ココアよりビールを呑めば良かった。闇ビールはうまいらしい。
・ココアのコップに挿してあったスプーンの柄のカタチが妙に触感に残った。飲み物をいただく前にウエットティシュで手を拭いたんだけど、ちゃんと拭けてるか気になった。このカフェスペースの色はどんなだろう、ジャズがかかっていたからお洒落系を想定してたのかな。小銭の触り分けも意外とすんなりできた。
・まだ2イベントくらいこなせるな、と思ったところで終了で残念。闇うどん食ってみたい、闇全力疾走してみたい、闇幅跳びしてみたい。
・終わって明るさに目を慣らすのに薄闇部屋で5分ほどおしゃべりをするのだが、確かに参加メンバーの声の色(オレンジとか赤いとか)やカフェのソファーの色(きっとフューシャピンクだ)とか感じた、という話をした。私の声は"少し紫がかった薄ピンク"だと、同行の女の子に言われた。
・薄闇の中でアンケートを書いたら字がすごく大ざっぱになっていた。
・私の場合は恐怖体験的な怖さは全然こなかった。
バンジージャンプを体験したときみたいに、人生観が変わる/眠っていた感覚が覚醒するとか期待していたのだが、意外と安心して適応してしまった感じ。安全に闇が楽しめるように配慮されていて、カリブの海賊気分。でも帰って晩ご飯食べたら急に眠くなったので、それなりにいつもと違う感覚が鋭敏になっていたのかも。
ちょっとお値段は高いけど一度やってみたら、"闇"への認識が改まって面白いよ。