あれまあ会期にはいってからの告知になってしまった。といってもこのブログ誰が読んでいるのやら。
5年前からの萩原シュウさんの活動、毎年テーマを変えて展示してますが今年は「おやつどうぐ」
私はコドモ気分の器をつくりました。いがいがが沢山付いた丸い器。
持ちやすいし、まっすぐにも斜めにも立つ。さざえのような「星の王子様」の惑星のような。
詳細はmoviti designにも載せてます。
http://www.codomonocoto.jp/event/2010/05/post-4.html
25日午後が当番です、今回のを作ってくれたナカハラさんと一緒にいます。
pearちゃん、yo!ちゃん、シュウさん、ミニヨンさん他みなさん大車輪でがんばってくれてます。ありがとうございます。大成功祈念、いや確信!
22日のパーティはヒトがはみだすくらい大盛況、近所迷惑寸前。夏祭り状態。
神楽坂は東京の下町っぽくてよいとこです。ギャラリーの奥が公園、前の小道は立ち話したくなる道幅。
*25日17時からプロの落語家さんの子供向け落語会があります、ギャラリーは16時で片付け開始だから気をつけてくださいね。
http://www.2121designsight.jp/pstfsl/index.html
5/13の川上典李子さんギャラリートークのときに行ってきました。
post fossilとは「ポスト化石燃料時代」の意味と「新しい才能を発掘」両方かけているらしい。
未来のデザイン、と銘打っているが、すごくワイルドで原始的(リーさんの嗜好、志向もあると思う)な印象の作品が多い。
オランダのリーエデルコートさんがディレクションしてるので、日本人の感覚よりもアート/デザイン/クラフトの境目があいまい。既存の材料で新しいコンセプトを付加して大量生産ではなく自分の手作業でカタチを作り、ロングスパンのテーマにしている。←この"大量生産じゃない"というところがアートピース的でデザインじゃない、という印象に繫がっているのだと思う。でも個人的には「ちょっと俯瞰的な品質管理をすれば、すべてのフォルムがオリジナル、でいいんじゃない、均一の形状の必然はない」と思うんだな。そういう作品も出展されてます。
日本のデザイナーが見たら「これはアートでしょ」というヒトが結構多いと思う。でも出展している作家の中にはVitraとか企業と協働してたり、ちゃんとデザインビジネスにつながっているヒトもいるらしい。
個人的にはこれまでの2121で見せてきた佐藤卓さんや深沢さんの「整理し秩序を与える」デザインも"研ぎ澄ましシンプル化する、すっきりする"で好きだけど、こういう「なんじゃこれを面白がる、デザインの境界を広げようとする」目線の展示、好きだにゃ、自分に合ってるし。川上さん、三宅さんもすごく思い入れて企画したらしい。お勧めです。
*私がコドモノコトに出展した「おやつわくせい」は川上さんに「あらこれそのままpost fossil出せるじゃない」と言われました。オランダで活動したほうがしっくりくるのかも、わし。
ついでがあったので行ってきました。 http://exhibition.bop-design.com/
あの本に載ってるプロダクトの展示なのね。会場でナイスおやじK本さんペアに会って、一緒に「正しいコドモの生活すごろく」とか「太陽電池ライト」とか「ミシン発電」とか「あの有名なパソコン」とか触った。なんかぴったしなヒトと会えてよかった。
単純に面白かった。
前の勤め先が濾過フィルターとかやってたから、ほんとはこういう活動に素材提供してほしいなと思ってた。
アウトドア用品のアイデアが転用できるんじゃないかと思った。
こういうのはどうやってデザイナーは報酬を得たらいいんかな、ターゲットはお金を持ってないヒト/国だし。
今膨大に使っている海外援助金の代わりに、こういう気の利いた知恵を企業がスポンサーになって途上国に提供して、その分税金免除とかCo2削減減免とかしてもらう仕組みが日本にあればいいのか。
最近近所の図書館に行ったりしてまして。便利ですね。
すてきなあなたに
というコラムは"暮らしの手帖"に連載されてたんだっけ?
実家にいた頃、学生の頃から読むのが好きで。(母は定期購読はしてないが、何冊かあった)なんかこう丁寧に暮らしているヒトの文章だな。全然それが自分に反映されてないのは問題だが。 で、そのシリーズが図書館には揃っているので、しばらく借りてちょっとずつ読もうと思ってます。amazonで調べたら文庫化もされてないし、絶版なのかな、もったいない。 普通の暮らしのなかの文章だけど、あまり時代感も反映されてなくて、普遍的な気配りのよい匂いがする。
これ男子マインドとは真逆かも知れないが、このストイックさは「硬派ストイック女子」て感じもあるかも。
お勤め時代のペースとは対極の暮らしのペースなので、読むのを控えてたんだけど、今なら読んでもいいだろう。
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読み出して愕然としたのだが、どうも私の美意識とか価値観に母経由/直接で影響を与えていたみたいだ、この本。
ページの上に描かれているペン書きの花森安治さんの絵も、タイトルの万年筆で書かれた文字も。「すてきなファッション」の色合わせや趣味も、落ち着いたオトナっぽいポジティブな文章も。なんだかババ臭いんだけどね。
この頃の女の人って普通の暮らしでも何か理想とする姿をイメージしながら毎日過ごしていたのか。
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そうか以前よりも「ずーっと読んでいて退屈しない」のなんでかなあと思ったら、著者が書いた年齢と今の私の年齢がほぼ同じだからだ。学生の頃読んだときは、内容が日々の生活なので、さすがにだんだん飽きてきてたんだけど。ほお。
トルコよかった。クロスカルチャーの国だった。ずっと晴れていた。
ぱちものな土産物屋もあるけど本物の絨毯やがあまりに多い。絨毯やも陶器のマエストロもトルコ石加工業も日本語を巧みに操り技術の説明をする。すばらしいプレゼンテーション、すばらしいクオリティ、相応な価格。トルコの人は調子がいいが、インチキ臭くない。どんどん目が肥えた。
絨毯は鮮やかなのに天然のしっかりした色、みっしりとした毛足、畳めば持ち帰れる軽さ。セミヴィンテージは価格もブツの様子もこなれて買いやすい。
陶器は軽妙で嫌みのない絵付け、彩度の高い色。
トルコ石は金の混じったアンティークターコイズ、ハイクオリティのものはすごく青い。
モスクは天井が高く、実は低い照明とアイアンワーク、天井から吊り下げたワイヤーが空間の印象の重要な要素。タイルは500年前でも鮮やかで綺麗。タイルのサイズで建築寸法が決まってる(建築寸法からタイル寸法を決めてる)のか"字余り"がない。
山の姿は似ているのに、パムッカレ、カッパドキアはすごく変わっている。でも宮崎駿もガウディも来てるに違いない、石窟都市。岩場、崖、トレッキングツアーがあるらしい、気になる。
モザイクの細かさはポンペイやヴェネツィアより細かい、遺跡も考古学博物館も充実してる。
食事はラム肉魚パンお菓子なんでも美味しい。アイランという塩味飲むヨーグルトが美味しい、塩味って考えもしなかった。バクラヴァは恐ろしく甘いが癖になる。
イスタンブールはリスボンにもカトマンズにもミラノにもオスロにも似ている。
高速バスは確かにしんどいけど、慣れた。夜明けのお茶が美味しい。
あ、さすがにアルハンブラみたいに「目の解像度を超える超絶フラクタルな天井」はなかった。
結構卒業旅行で行く人が多いらしい。でも今行ってよかった。若いうちだと本物/高いものをゆっくり見ないでキッチュで我慢しようとしたな。