2019年8月28日水曜日

総合火力演習を見に行った

間が空きました。八ヶ岳小屋に行ったりしてました。

陸上自衛隊の富士山麓の総合火力演習一般公開の抽選が当たった(駐車場付きは200倍越えとか)ので行ってきた。
個人的にはそれほどミリタリーに興味はない、古着屋さんで見かける小物くらいか。カモフラ柄は好きだがオリーブ色のは思想が偏っているように見えるのであまり持たない。

事前にYouTubeで予習した。
https://www.youtube.com/watch?v=6JVKIyzgT0Y
シナリオは島嶼部に"敵"が侵入してきたのを制圧する、だそうだ。日本を侵略させるとしたらだいたいここからだろうという予測のもとの自衛だそうだ。順番を変えて大体内容は毎年同じらしい。

戦車、迫撃砲、対人狙撃、ヘリコプターから懸垂で人が降りたり、パラシュートで降りたり、ヘリから攻撃。空から撃ってきたF2戦闘機は雲に隠れて見えず。今度導入する19式装輪155mm自走榴弾砲やオートバイ、ドローン、水陸両用車や誘導弾やらネットワーク電子戦システムやら。会場でもらったプログラムや聞きかじりである。機能美の塊なんだろうが、だんだん見分けがついたり、でもデザインではあまり語らないジャンルか、でもすごくデザインぽくもやもやする。

写真撮るか双眼鏡で見るか撃った先を見るか、忙しい。初めて戦車からの発射音を聞いたときひゃー!3600m先に弾が飛んでいくのを見た時にはええーーー!スケール感が普段の暮らし(歩いて600m、という感覚とのズレ)と違っていて、距離もあるし"動くプラモデル"風なのに現場でここでやってる。2つの命令をどうやって自分のを聞き分けるのか、そもそも情報からどうやって作戦し、具体的アクションに落とし込むのか。まあ公開演習はかなり様式美というかちょっと祇園祭とか花火大会的にも感じるが実際はスピードと破壊力を緻密に制御しているんだ。戦争というと今やミサイルやらサイバー攻撃で本来事足りるので、これらの訓練はかなり丁寧な仕事の訓練なんだろう。見ているうちに慣れてくるというのもなんとなく気持ちが冷える。
こういうこともできる、災害支援もする。憲法や外交いろいろあっても自衛隊はちゃんとある。演習場の隣には米軍のcamp fujiがあるのも事実だ。

駐車場の誘導や観覧シートは平らな地面にグレーのシート貼りだが、砂一つ皺ひとつない丁寧な仕事っぷり。観客ももっと思想が偏っている人が多かったり乱暴に列を乱したり騒いだりする人、大口径カメラのオタクがいるかと思っていたら、普通の家族連れや若者グループが多い。ぎりぎり戦争体験してなさそうな歳に見える人たちのグループが自分は一番違和感を感じた。奥様二人連れとかもいる。限定グッズ(欲しかったタオルは朝7時半で売り切れ)や富士宮やきそばなどの屋台が出てる。文化祭だ。

デモンストレーションだから淡々と見ているが、これ実戦だったらどうなんだろう、ハリウッド映画のように逃げたり味方に手を振って助けてもらったりできるのかな。生の音やすごい距離を飛んで爆発する弾を見たのに自分にはまだ現実味がない。映画を引き合いに出してる時点で平和ボケ反応だ。

私事ながらとても世話になった先輩が急逝した週末だったしなんかもやもやしながら観ていた。