ついでがあったので行ってきました。 http://exhibition.bop-design.com/
あの本に載ってるプロダクトの展示なのね。会場でナイスおやじK本さんペアに会って、一緒に「正しいコドモの生活すごろく」とか「太陽電池ライト」とか「ミシン発電」とか「あの有名なパソコン」とか触った。なんかぴったしなヒトと会えてよかった。
単純に面白かった。
前の勤め先が濾過フィルターとかやってたから、ほんとはこういう活動に素材提供してほしいなと思ってた。
アウトドア用品のアイデアが転用できるんじゃないかと思った。
こういうのはどうやってデザイナーは報酬を得たらいいんかな、ターゲットはお金を持ってないヒト/国だし。
今膨大に使っている海外援助金の代わりに、こういう気の利いた知恵を企業がスポンサーになって途上国に提供して、その分税金免除とかCo2削減減免とかしてもらう仕組みが日本にあればいいのか。
最近近所の図書館に行ったりしてまして。便利ですね。
すてきなあなたに
というコラムは"暮らしの手帖"に連載されてたんだっけ?
実家にいた頃、学生の頃から読むのが好きで。(母は定期購読はしてないが、何冊かあった)なんかこう丁寧に暮らしているヒトの文章だな。全然それが自分に反映されてないのは問題だが。 で、そのシリーズが図書館には揃っているので、しばらく借りてちょっとずつ読もうと思ってます。amazonで調べたら文庫化もされてないし、絶版なのかな、もったいない。 普通の暮らしのなかの文章だけど、あまり時代感も反映されてなくて、普遍的な気配りのよい匂いがする。
これ男子マインドとは真逆かも知れないが、このストイックさは「硬派ストイック女子」て感じもあるかも。
お勤め時代のペースとは対極の暮らしのペースなので、読むのを控えてたんだけど、今なら読んでもいいだろう。
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読み出して愕然としたのだが、どうも私の美意識とか価値観に母経由/直接で影響を与えていたみたいだ、この本。
ページの上に描かれているペン書きの花森安治さんの絵も、タイトルの万年筆で書かれた文字も。「すてきなファッション」の色合わせや趣味も、落ち着いたオトナっぽいポジティブな文章も。なんだかババ臭いんだけどね。
この頃の女の人って普通の暮らしでも何か理想とする姿をイメージしながら毎日過ごしていたのか。
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そうか以前よりも「ずーっと読んでいて退屈しない」のなんでかなあと思ったら、著者が書いた年齢と今の私の年齢がほぼ同じだからだ。学生の頃読んだときは、内容が日々の生活なので、さすがにだんだん飽きてきてたんだけど。ほお。
トルコよかった。クロスカルチャーの国だった。ずっと晴れていた。
ぱちものな土産物屋もあるけど本物の絨毯やがあまりに多い。絨毯やも陶器のマエストロもトルコ石加工業も日本語を巧みに操り技術の説明をする。すばらしいプレゼンテーション、すばらしいクオリティ、相応な価格。トルコの人は調子がいいが、インチキ臭くない。どんどん目が肥えた。
絨毯は鮮やかなのに天然のしっかりした色、みっしりとした毛足、畳めば持ち帰れる軽さ。セミヴィンテージは価格もブツの様子もこなれて買いやすい。
陶器は軽妙で嫌みのない絵付け、彩度の高い色。
トルコ石は金の混じったアンティークターコイズ、ハイクオリティのものはすごく青い。
モスクは天井が高く、実は低い照明とアイアンワーク、天井から吊り下げたワイヤーが空間の印象の重要な要素。タイルは500年前でも鮮やかで綺麗。タイルのサイズで建築寸法が決まってる(建築寸法からタイル寸法を決めてる)のか"字余り"がない。
山の姿は似ているのに、パムッカレ、カッパドキアはすごく変わっている。でも宮崎駿もガウディも来てるに違いない、石窟都市。岩場、崖、トレッキングツアーがあるらしい、気になる。
モザイクの細かさはポンペイやヴェネツィアより細かい、遺跡も考古学博物館も充実してる。
食事はラム肉魚パンお菓子なんでも美味しい。アイランという塩味飲むヨーグルトが美味しい、塩味って考えもしなかった。バクラヴァは恐ろしく甘いが癖になる。
イスタンブールはリスボンにもカトマンズにもミラノにもオスロにも似ている。
高速バスは確かにしんどいけど、慣れた。夜明けのお茶が美味しい。
あ、さすがにアルハンブラみたいに「目の解像度を超える超絶フラクタルな天井」はなかった。
結構卒業旅行で行く人が多いらしい。でも今行ってよかった。若いうちだと本物/高いものをゆっくり見ないでキッチュで我慢しようとしたな。
ゴールデンウイークをつないでトルコに行ってきます、観光です。
国ってどっしりしてて変わらないものだと20年前は思っていたけど、実際はどんどん変わっていくね。
トルコも通貨切り上げ?切り捨て?で0を4個切り落としたそうだ。
欧州、中東、ロシア、アジア、随分変わったなあ、この20年。
でも実地に行くと淡々と同じような暮らし。トルコはタイルが綺麗、モスクが荘厳、料理が美味しくて親日。スパイシーでビザンチンでエキゾチックは変わらない。
でもカトマンズでも液晶テレビでディスカバリーチャンネルとか見てたな。
ゆくゆくはコンビニが進出しちゃうと、世界同じようになっちゃうのかな。
急に火山が噴火したり、穏やかなバンコクで死傷者が出るデモが発生したり、ポルトガルが破産寸前になったり(去年行ったのに!)。
歴史はライブだ。
地理はリアルだ。
ネットじゃわからないことを体感してきます。
クライミングはいろんなことを教わる。
こないだプレゼした先のスタッフに元クライマーがいて、同様のことを言っていた。
クライミングの話をすると「高い所が怖いのでやらない」という言うヒトが多い。
一方クライマーに訊いても「高いの怖いよ」とほとんどのヒトが答える。
私も未だに怖い、怖くてパニックしていることもある。
パニックしちゃいけない。パニック状態だと腰が引ける、ちゃんと体重が載らない、力が入るから普段の実力が発揮できない。体が硬くなるからリーチが伸びない。手でしがみつくからあっという間に疲れる、足が慎重に置けないからきちんとムーブにならない。
怖いのは正常な反応なんだそうだ。怖いから慎重になる、危険を察知して対策する。危険を察知しないのはまずい。
そして慣れるのが一番の対策なんだそうだ。怖いから避けずに慣れるようにする、すごく高度な自分の律し方。
でも怖いよね。
http://www.katanacentral.co.uk/images/download/designsketch-650.jpg うーむ・・・やっぱり巧い。ハンスムートのカタナのレンダ。 さらっと描いているのにハンドルもペダルも立体に見える。 マーカーで描いてるんだもんなあ。
当時もクルマ好きでもマーカーレンダ好きでもなかったが、久々に見たらあまりに巧みですごい。テールランプの消灯してる赤いプラとか。
ホイールの書き飛ばしがすごい。エンジン部分の奥まったところとか、チューブのカーブとか。
la sportivaという靴メーカーのクライミングシューズはミウラ、カタナ、テスタロッサ、ヴァイパーと往年のいけてるクルマから名前を取ってます。なんかスーパーカー好きのコドモみたいな素直な憧れですな。 http://www.lasportiva.com/catalogue/catalogo.php?cat=10&cod3=800&Language=EN そうか昨今のプロダクトってPC上で描かれた線からできたフォルムなのか。
犬と鬼
環境自然破壊だけじゃなくて官僚がだらしなく仕事をしているうちに収拾がつかなくなった日本、日本は教育じゃなくて調教、とかもう迷走っぷりを明らかにしている。そして読んでる自分も「ええ!知らなかった」じゃなく、「ああ、やっぱりそうだったのか。自分が感じたことは見当違いじゃなかった」という感覚。読んでる間はつらい、苦しい。胸が詰まる。
他に読んだヒトに聞いても同様の反応。一方アメリカにもフランスにもイギリスにも同様の変なことってあるんだろう。
さっき「無縁死」のテレビ番組で共感を得たのが30-40歳代ということで、それも「自分ひとりが感じる不安じゃなかったのが安心した」という心の動きが多かったらしい。なんかそれに似てる。
文明が豊かになってもいろいろと問題は多い。