2012年10月29日月曜日

今更絵を描く、習う

びょーきして、つくづく「やりたいことはやっとけ」と思ったうちに、絵をもうがむしゃら描く、灰になるまで描くというのがありまして。子供の時も絵の教室に通ったことがない(1日デッサンとかは数回行ったが)、絵を習ったのは受験予備校だけ、美大は絵を習うところじゃない、ということで母も習っていたのを見ていたので習ってみたくなった。四半世紀ぶりに描いてみたくなった。
8月末にアトリエ恵比寿に人物クロッキーに行った。できるだけ大きいスケッチブックとコンテ、鉛筆持って。手が動くかなと思ったら一気に動いて、途中ぐじぐじ描いたりもしたけど、ポーズが面白いと結構手が動いた。

気をよくしてたまたま松濤美術館で水彩画教室があると見つけて応募した。5回で1500円、安い。
http://www.shoto-museum.jp/03_education/index.html

25名、フェイク混じりの果物が器に載ってテーブルクロスかかって2時間。絵画教室が初めて、というひとが6割、経験がある人も手順として知っている、というところか。美大卒かというひとは1人。2時間だから結構忙しい。先生に「早いわね、色がきれいでいいわね、あなたはいわゆる水彩画みたいの描かなくてもこのままでいいじゃない」と背中を押してもらった。褒め上手だが、的確なアドバイスでプロの「絵画教室の先生」という感じだ。

普通の人は構図取るだけで結構大変だと思う。部屋も明るくはないので小さいところをこだわると目が疲れる。逆に大掴みで描けということで。
それにしても前のモチーフと全然違う(例えばバナナが奥から手前に向かって1本おいてあるのに画面には横向きのバナナが2本描いてある)のを淡々と鉛筆で描き、きれいに塗っていくおばあちゃんは神秘的ですらある。

見たままを描く、というのは実は難しいのか?目の前のものを「これは若い女の子、これはリンゴ」と検知せずに色と光、面と空気のカタチ、位置関係に分解して色を混ぜ、再現するのは実は複雑なのか?

**
偶然マンションのお向かいの清水さんが参加していた。絵はまったく初めてらしく、帰宅してからぴんぽーん、とやってきて「もう疲れたワー」なんて立ち話した。一年前から徒然草とか源氏物語とか勉強会に参加していて、京都のゆかりの地を廻る旅行をしたいのだが、そのときに小さいスケッチブックを持っていって野の花とか描けるようになりたいってことだそうだ。70歳でなんという可愛らしく壮大な夢と集中力をお持ちなんだ。5回お稽古に行ったら相当描けるようになるだろうな。いいなあ伸び盛り。

そして私の夢はホックニーの画力。静物とポートレートをガッシュで攻め描きしたい。で、途方もないがポートレートペインターという仕事を確立させたい。なにを今更。でもイギリスにはそういう文化が全然メジャーだし、いわゆる縁日やイベントの似顔絵じゃない、ポートレートって絶対今の気分だと思う。いまどきのイラスト、顔を正面から描いてないじゃん。だからアニメキャラなんだよ。ちゃんと実物を見て描こうよ。

次回は野菜と器物、5回目は人物水彩画。本気だぞ!


0 件のコメント:

コメントを投稿